アメリカズカップ

風の力がどれほど凄いか?!
そして、今のテクノロジーがどれほど凄いか?!
それを知るので一番良いのがアメリカズカップです。

一つ前の第34回アメリカズカップがドラマチックでまた競技艇もAC72という大きな艇でしたので私の好みで、このオラクルチームを中心に解説をさせていただきます。

一昨年は第35回、アメリカズカップでカップはニュージーランドが持っていったのですが、私が一番すごいと思ったのは第34回アメリカズカップのAC72というカタマラン(双胴)ヨットです。セイルの高さは40m。艇の長さは72ft。重さは7トンもあります。
そのカタマランヨットは飛ぶように走り、速度は風速を越え40ノット(約75km/h)まで出ます。
そしてその艇がたった長さ1M程度の水中のフォイル(翼)によって持ち上がります。一体どんなテクノロジーが込められているのか興味を惹かれます。
アメリカオラクルチームのチューニングの様子です。
オリンピックのセーリングのメダリスト達が国境を越えて、アメリカ・オラクルチームとして活躍しています。
34回アメリカズカップ最終レースは2013年9月サンフランシスコ湾で開催されました。決勝は防衛側のアメリカと挑戦側のニュージーランドの対決でした。
それまで1:8でニュージーランドに圧倒的に水をあけられていたアメリカオラクルチームがじりじりとレースを挽回、8:8まで持ち越し、そして最終レースを迎えました。感動的なシーンです。
おまけ

 


以下が、第34回アメリカズカップの各レースの詳細です。スコアが9ポイント取った方が勝者となります。アメリカVSニュージーランド。

先にニュージーランドが8:1までいき、あと1レース取れば勝利というところまで行きますが、それからジリジリと米国が追いつきついに8:8になり、9月25日の最終レースで勝者が決まりました。

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1 Oracle’s victories in races 4 and 8 did not award points, due to the penalty imposed by the jury.

2 Oracle used their postponement card after race 5, canceling the second race scheduled for September 10.

3 With Team New Zealand leading during the third leg, the second race on September 14 was abandoned by the race committee due to the wind exceeding the allowed maximum.

4 Both races on September 17, and the second races on both September 18 and September 19, were postponed due to the wind exceeding the allowed maximum beyond a reasonable start time.

5 With Team New Zealand well ahead in light winds near the end of the fourth leg, the first race on September 20 was abandoned by the race committee due to the race exceeding the 40-minute time limit.

6 Both races on September 21 were postponed by the race committee due to the wind direction not permitting a fair laying of the race course.

7 Due to the late start of race 16, a second race was not sailed on September 23 due to the 2:40pm cutoff time for racing.


え?どうやって走ってるの?
風より早く走れるヨットです。
水面下のフォイル(水中翼)で艇体を浮かせ、水の抵抗を極限まで抑えています。

↑ AC72のセイルは飛行機の翼を縦にしたような2つのウィングセイルとヨットの船首方向にあるジブセイルからなります。複数のセイルの形を変えることにより揚力(前に進む力)が最大になるようにコントロールします。



↑ ヨットスピードをあげると水中のフォイル(翼)に上向きの力が働き、これが約7トンにもなり、ヨットを完全に水面上に持ち上げます。そして、フォイルの上向きの力、ヨットの自重、風の力がつり合い、安定して滑走します。



↑ 進行方向にも安定するようにラダー(舵)には水平翼がついています。船首が前向きに傾くと水平翼に反対に起こそうという力が働き、逆に船首が浮き上がるとそれを下げるような力が働きます。



↑ AC72は風速よりも速いスピードを出すことができます。真後ろから風を受けた場合には風速を超えるスピードは出せませんが、斜め方向に進むことにより最大の揚力を得、風速を超えることが可能となります。第34回アメリカズカップの最終レースでは風速は17ノット程度(30km/h)でしたが、風下へ向かったヨットのスピードは40ノット(75km/h)も出ていました。風速の2倍以上のスピードです。



以下、関連リンクです。

【イラスト図解】“海のF1”の技術進化、「空飛ぶ船」の誕生

 

 

オーシャンランド(概要)

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オーシャンランド(免災)

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Seasteading
清水建設 GREEN FLOAT

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海面上昇

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